お米を精米するときに出る米ぬかですが、家庭菜園などの肥料になることをご存知でしょうか。
米のとぎ汁や米ぬかには栄養成分が含まれているといいますが、肥料としても使えるのです。
今回は米ぬか肥料についてスポットを当ててみました。
早速米ぬか肥料の作り方や準備するものについて紹介します。
また米ぬか肥料にはどんなメリットがあるのでしょう。
栄養成分が多い、肥料過多になりにくいなど多くのメリットがありました。
メリットばかりでは無い部分、虫がわくことなどのデメリットもありますので確認しておきましょう。
また米ぬか肥料に虫がわいてしまった時の対処法も紹介しますので是非参考にしてみてください。
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家庭菜園にもおすすめな米ぬか肥料の作り方と注意点
安全な食べ物を求めて、自分で野菜を栽培しているという人もよく見かけますが、そんな家庭菜園をおこなっている人の話題にもなっているのが「米ぬか」の存在です。
美容にも良いと言われるほど重宝されている米ぬかですが、肥料としても活躍してくれるのでその作り方や良い点悪い点について紹介していきたいと思います。
米ぬかとは
お米が田んぼで実になった時、最初にもみで覆われておりその中に白米の元になる「玄米」が現れます。
この玄米のままでも食べることはできますが白米より硬いため、更に精米機という機械で白くしていきます。その白くする時にでる茶色の成分を糠(ぬか)、すなわち米ぬかと言うのです。
入手方法としては、身近なところで言うとホームセンター等で販売しています。
ですのでとっても手軽に入手することができるのです。
では実際に米ぬか肥料を作ってみましょう。
米ぬかと一緒に生ゴミや落ち葉を加え(蓋付きのバケツや肥料用容器に入れて)1週間~2週間程度毎日かき混ぜます。
その後1ヶ月程放置すると発酵してきます。発酵してきたら手作り米ぬか肥料の完成です。
家庭菜園の肥料に米ぬかが良い。成分と特徴について
少し理科的に説明していきますと、米ぬかの成分は窒素(N)リン酸(P)カリ(K)という成分から成り立っています。
比率として窒素とリン酸がバランス良く含まれているため再利用する点ではとっても高い栄養価があるとも言われています。
他にはビタミンEやミネラル等様々な栄養素を含んでいるため、土の中の微生物を活性化させる上ではとても適しているといえるのです。
ただし、生の米ぬかのみでは肥料の役割を果たさないため注意しなくてはいけません。
理由としては、そのまま土に撒くことで、撥水性が高い事から水をはじいてしましまったり、逆に水分を多く吸って団子状になり土を固くしてしまったり、雑菌や虫が繁殖してしまうなどとも言われているためです。
そこで上記で作った米ぬか肥料や市販されてる米ぬか肥料がとっても重宝されているというわけなのです。
家庭菜園の肥料に米ぬかを使う場合のメリットを紹介
では、米ぬか肥料を使用することでのメリットを紹介したいと思います。
- 栄養が豊富なだけに土壌の微生物を活性化してくれる。
上記でも説明しましたが、米ぬか自体の栄養素が豊富なためより良い土に変化させてくれるという事です。 - コスト面がお得。
住んでいる地域によってはただで米ぬかを手に入れることもできますし、一緒に混ぜる土も生ゴミもお金がかかりませんよね?
生ゴミを再利用出来るなんて、とってもエコで環境に優しい方法とも言えるでしょう。 - 多少多めに巻いたとしても、食物自体への影響は少ないことが多い。
もともとバランス良く混ざっている栄養素のおかげで、散布量が多いとしてもさほど土壌の栄養面については問題ないとされています。
米ぬか肥料にはデメリットもあることを確認
では、今度はデメリットです。
無臭に近い米ぬかにデメリットなんてあるの?と思ってしまう人もいるでしょうが、実はメリットより多いかも知れませんので、作成を考えている人は十分に確認してからチャレンジしてみて下さいね。
米ぬかのデメリットについて
虫が大量に沸く可能性が大きい
虫が大嫌いなわたしにしたら、とっても大問題です。
しかも大量・・・と知ってしまったらさらに作成する意欲が軽減されてしまいますね。
ただ、絶対湧くわけではないという事もポイントです。
使い方や時期を間違えると虫が大量に発生してしまうということです。
時期の目安としては、普段虫が元気に育っている夏や秋などの蒸し暑いなんて時期には注意が必要です。
少し生ゴミを放置しておくだけでも夏場はコバエが湧いてしまうことがありますよね。
発酵させてる段階では1ヶ月も放置するわけですから、大量に湧いてしまうという結果は納得です。
ですので、まだ肌寒い2月3月に作り始めるなんて方法が理想的ではないでしょうか?
発酵させている段階でガスが発生してしまうので注意
発酵作業はどんな段階でもガスや熱が発生してしまうことが多いのですが、この肥料を作る段階も同様です。
生ゴミを発酵させる・・・という段階で、想像しただけでもわかるかと思いますが、匂いも強烈なものがあるでしょう。
そのため、専用のマスクなども販売されていますので、匂いに敏感な人にはオススメできないという点やそれでも作りたいという人にはマスクをオススメします。
化成肥料より効果は高くない
せっかく作るのに手間だけかかるなんて感じてしまいますが、肥料として期待する効果は化成肥料よりは高くないと言われています。
化成肥料というのは、簡単にお伝えすると無機物を原料とした肥料なので観葉植物などの土に混ぜたりする肥料もその一つです。
商品にもよりますが、無機物なので虫が湧きにくいとも言われています。
初心者には少し難しい
これが一番問題にも思います。
最初から難しいと言われていたら、始める勇気がなかなか出てこないですよね?
代表的な理由としては、発酵させるという作業です。
経験者はどのくらいが良い状態なのかわかるかもしれませんが、約一ヶ月発酵させるなどザックリなので、どの状態がベストなのかわかりにくいという点が難しいと言われているのです。
米ぬか肥料に虫がわいた時の対処法
では、心配されているデメリットの一つでもある、虫が湧いてしまったときの対処法について少し紹介したいと思います。
長期保管が難しい米ぬかは、温かい場所や時期に保管しておくことで虫が湧いてしまうという現象を起こします。
実はあらゆる虫にとって米ぬかは、良い栄養源のため好まれている食べ物と言われています。
虫が一度湧いてしまったら、失敗だ・・・と捨ててしまっていませんか?
諦めなくても済む方法があります。
それは、日当たりの良い場所に放置しておくという作業です。
詳しく説明しますと、虫が湧いた肥料をビニール袋にいれ、直射日光を当てて下さい。
ビニール袋の温度がどんどん上昇することで、虫を駆除することができますので退治完了です。
基本的には50度位の温度になれば駆除できるとも言われています。
ただ、家庭菜園で野菜を作りたいなんて考えている人にとって虫の存在はつきものでもあるので、あまり神経質になるようでは作物を作ること自体難しいのではとも思います。作物の葉に虫がついてたなんてことは、屋外ですので毎日毎時間起こりますよね?
本当に自家製の野菜を作りたいという気持ちが強ければ、虫が湧いた程度に負けないで下さい。
わたしが見かけた農家さんの話しですが、キャビンの大型トラクターに乗って畑を耕していたのですが、天井部分に大きな鬼蜘蛛が巣を作ってぶら下がっていたんです。
話しをすると、「いっつもいるんだよね~」と笑いながら、全く気にする素振りもなく作業を続けていたのです。
その虫との交流が増えれば増えるほど人間は環境に慣れてくるということがわかりました。例えば子どもの頃は虫を触れたのに大人になったら虫を触れなくなったという人もたくさんいますよね?
それは、日々の環境から虫と接する機会が減ったことでの環境の変化が原因とも考えられるという事です。
虫が好むくらい良い肥料、良い作物に育ったと思って下さい。
より張り合いが出てきますよ。
米ぬかや米ぬか肥料の入手方法
上記でも説明しましたが、米ぬかを入手する方法についてもう少し詳しくお伝えしたいと思います。
- ホームセンターや米屋で。
これは、一般的に一番多い方法かと思いますが、手軽に購入することが可能です。 - 農家さんから。
例えばお米を作っている農家さんに事前に交渉して入手するという方法も一つです。
田舎町に行けばいくほど可能だとは思いますが、なかなか都会では難しい方法でもあります。 - ネットでも。
重たいので、配達してくれることを希望するならネット販売を利用することも一つだと思います。
安心安全な作物を作る上で必要な自家製肥料です。
決して簡単な作業ではありませんが、元気な野菜が実ってくれれば喜びは倍増ですよね。
試すことに損はありませんので、ぜひどんな感じで肥料を作れるのか、どのくらい作物が美味しくなるのかチャレンジしてみて下さいね。