苔の育て方!初心者が苔を育てる方法と色々な苔の育て方を紹介

苔栽培初心者の人や、まだ苔を育てたことがない人は、どうやって苔を育てたら良いのかわからないことも多いですよね。せっかく苔の栽培をするのですから、正しい知識を覚えて上手に栽培したいものです。

ここでは、苔栽培の初心者に向けて、正しい苔の育て方をご紹介します。苔を育てるには水やりや土・日当たりなど、覚えておきたいことがいくつかあります。これからご紹介する内容をチェックして、上手に苔を育てましょう。

また、苔は色々な方法で栽培することができます。苔の栽培に慣れてきたら、色々な楽しみ方をしてくださいね。

家の中にグリーンがあれば、それだけで心が癒やされます。愛情を込めて、苔を育ててみましょう。

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初心者が苔を育てる時に覚えておきたいこと

苔は小さなスペースでも緑を楽しむことが出来ますから、自宅のちょっとしたスペースに癒やしの空間を作るのに最適です。
また、苔盆栽や苔玉、アクアリウムなどいろいろな形で楽しむことができるのも、苔の魅力ですよね。

ところで、「苔」と聞くとどんな環境をイメージをしますか?
なんとなく暗かったり、湿った場所をイメージしていませんか?

そのイメージのまま育ててしまうと失敗してしまうかもしれません。

苔は意外にも蒸れや過湿には弱く、反対に乾燥に強い植物なのです。
そして植物ですから、適度に日光も必要です。

太陽光が差し込まない場所で苔を育てる場合には、定期的に窓辺などに置いて日光に当てるか、LEDライトで決まった時間に光を当ててあげると良いでしょう。

苔は乾燥には強いので、多少の水不足くらいでは枯れたりはしませんが、過湿や蒸れに弱いので水のやりすぎには注意が必要です。

特に梅雨や夏場などは過湿でカビが生えたり、室温が高くなると蒸れて枯れてしまうこともあります。
湿度や蒸れに弱いので夏場は換気が重要になりますが、冬場はさほど気にすることがありません。

とはいえ、苔はとてもタフな植物です。
苔は、地球が陸上での活動を始めてから最初に繁栄した植物と言われます。
約5億年という長い時間を、ほとんどその姿を変えること無く生き抜いてきたのです。
それを可能にしたのは、「仮死状態」になれるという特性でしょう。

もし環境がそぐわなくて枯れたようになってしまっても、それは仮死状態になっているだけで、環境が変わるのを待っていることがほとんどです。
適切な環境を整えてあげれば、多くの場合復活します。

これだけタフな植物ですから、初心者にとっては安心して育てられる植物でもありますよね。

苔がどんな植物なのか、知ってもらえましたか?
次は育て方をもっと詳しくご紹介しましょう。

初心者の苔の育て方・苔を育てる土

一般的な植物を育てる時に、まず気にするのは土ですよね?
植物にとって土はとても重要なものです。

しかし、身近な苔は土の上よりも、石やコンクリートなどに生えていませんか?
そうなると、どんな土を使うべきなのか迷ってしまいますね。

それを知るには、まず苔がどんな植物なのかを知る必要があります。

苔は他の植物と決定的に違うところがあります。
それは「根から養分を吸い上げない。」という点です。

苔にも根はありますが、養分を吸い上げるためでは無く土壌から離れないためのもので、「仮根」と呼ばれます。

苔は空気中にある水分を葉っぱで吸収して、光合成によって栄養を作り出すのです。

そのため、土も肥料も必要ありません。
苔に必要なのは、水と光です。

しかし、苔を育てるためには、苔がくっつくための土台が必要になります。
排水性の良いものを使いましょう。

器などで育てる場合には、樹皮培養土を使うと良いです。
繊維質で、多くの苔と相性が良いのでおすすめです。
器で育てるだけではなく、苔玉やテラリウムなどにも使えます。

入手が困難な場合には、ピートモス7:赤玉土3で混ぜて使うことも出来ます。
苔玉や、石などに貼り付ける為に粘り気がほしい場合には、ケト土を使うと良いでしょう。

一般的な園芸用の土などは、有機肥料などが含まれていますが苔に肥料は必要ないですし、カビの原因にもなりますから、私はおすすめしません。

初心者の苔の育て方・水やり

苔に必要なのは、水と光です。
育てる側としては、水やりと湿度管理がもっとも重要になってくるでしょう。

冒頭ご紹介したように、苔はイメージとは違い乾燥に強い植物ですが、カラカラな状態では育つことができません。
葉っぱから水分を吸収して、光合成によってエネルギーを生み出すので、ある程度の湿度が必要になります。

苔は根からの水分吸収は無く、葉っぱから直接水分を吸収しますが、室内の場合には外に比べて乾燥していますから、空気中からの充分な水分吸収を期待できません。
そのため、室内で器に植えたりや苔玉として育てる場合には、苔が乾燥してきたら霧吹きで水を直接吹きかけてあげましょう。

特に夏や冬はエアコンやヒーターを使うので、室内が乾燥がちになります。
苔の状態に合わせて、水やりを行いましょう。

苔玉が小さく、室内の乾燥に耐えられないような場合には、腰水という方法もあります。
受け皿などに水を貯めて、苔玉などを浸して湿った状態を保つ方法です。

しかし、乾燥を好む種類の場合には、水に触れている場所が茶色く変色する事がありますので、苔の状態を良く観察しながら行いましょう。

テラリウムなどで密閉している場合も、乾燥してきたら霧吹きなどで水やりをします。
水やり後蒸れやすいので、半日以上は蓋を開けておきましょう。
また、曇っている時にも蓋は開けておくようにしてくださいね。

週に1~2回ほど蓋を開けて、風を送り込み空気を循環させましょう。

初心者の苔の育て方・日当たり

苔は肥料を全く必要としないので、光が無いとエネルギーを生み出すことができません。
苔がジメジメしているイメージだからと、日の当たらない場所にずっと置いておくと枯れてしまいます。
だからといって、直射日光では強すぎます。

苔の種類によって好みの光量は多少異なりますが、半日陰を好む種類が多いです。

午前中には日が当たり午後には日陰になるような場所や、レースのカーテンやすりガラス越しの窓辺などがベストでしょう。

外出が多く、カーテンも閉めっぱなしで日を当てるタイミングが無いという方なら、LEDライトなどを活用するのがおすすめです。

また、夏場などは日光で温まると水分が蒸発して蒸れの原因になります。
特に密閉容器を使ったテラリウムの場合には、蓋を開けて管理するようにしましょう。

初心者の人が室内で苔を育てる時の色々な育て方

最近では苔テラリウムが流行り、苔を育てる人も多くなってきました。
タフで育てやすい苔の楽しみ方は大きく分けて4つです。

  • 和盆栽のグランドカバー
  • 苔盆栽
  • 苔玉
  • 苔テラリウム

和盆栽の足元に苔を配置することは多いですよね。
盆栽と言うと敷居が高く感じてなかなか手を出しにくいかもしれませんが、苔だけを器に配置する苔盆栽なら、もっと気楽に楽しむことが出来るでしょう。
苔と一緒に小石どを配置して、日本庭園のように楽しむことも出来ます。

苔玉は、苔玉だけではなく植物も一緒に植えることで、様々な姿を楽しむことが出来ますよ。
一緒に植える植物によって雰囲気が変わりますし、苔玉の場合には置いて飾るだけではなく、吊るして楽しむことも出来るので、置く場所が無い時には試して欲しい方法です。

また、ガラス容器などを使う苔テラリウムは、苔の種類や配置するアクセサリーによって、洋風なイメージに仕上げることも可能です。
物語のワンシーンのような風景を作ってみたり、憧れの庭園のようにしてみたりと、いろいろな楽しみ方が出来ますよ。
キッチンなどのちょっとしたスペースでもグリーンを楽しめるのが良いですよね。

この様に苔の楽しみ方はたくさんありますから、飾る場所に合った方法で育てるのが良いでしょう。
苔に必要なのは水と適度な光だけです。
とてもタフですから、初心者でも安心して育てることが出来ますよ。
手軽にグリーンで癒やされたいなら、苔はとてもおすすめの植物です。