苔庭の作り方や手順を詳しく紹介。最適な苔の種類と特徴とは

苔庭が美しい日本庭園を自宅でも再現してみませんか?

そんなに簡単に出来るはずがないと思ってしまいますが、狭い範囲からでも苔庭を始めることはできます。

ここでは苔庭の作り方や、手順や最初にやる事などを順番に紹介していきます。

苔には種類がありますが、苔庭に適しているおすすめな苔やその特徴もお届けします。

苔庭の手入れについても確認しておきましょう。

日本庭園は無理だとしても、ちょっとしたスペースでも苔庭を楽しむことが出来そうですね。
苔がびっしりと敷き詰められた美しい庭が完成です。

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苔庭の作り方が知りたい。作る前の注意点を確認

苔の生したお庭はなかなか格好良く、自宅にあると癒やされます。
そうしたお庭を作ろうと思い立ったら、まずは苔を生やす基礎からしっかりと庭造りをしていきましょう。

苔を生した庭を作る上での基本のポイント

  • 床造りを重点的に。
  • やるならば本格的に。
  • 庭の場所と自然に合った苔を使用する。
  • 雑草はすべて抜き取る。
  • 作る前にあった苔は取り払って、とっておく。

 

そしてお庭にあった苔は、

  • 絶対に乾燥させない。
  • ゼニゴケは徹底的に排除する。
  • ハイゴケは広いところに。
  • 自宅の庭に生えていた苔の種類を確認。

といった対処をします。

そして庭造りにも条件があります。

庭造りの条件

  • 砂利は5cm程度盛る
    こうすることで水はけが良くなります。
  • 土地は傾斜させること
    水の流れを作ることが目的です。
  • 苔を丁寧に敷く
    広く陽が当たる場所にはハイゴケを、といったように種類によって配置を考え、敷くときには水に少し浸してから敷いていきます。
    隙間を空けながら丁寧に苔を敷きましょう。

これらのことを念頭に置きつつ、苔生した庭造りをはじめていきましょう。

苔庭の作り方。流れと手順を紹介

苔庭ははじめは管理のしやすい省スペースからはじめていきます。
苔の種類と日照時間の兼ね合いが合うスペースを見つけたら、そこの雑草を取り払い育てる苔以外の種類の苔なども排除して準備をします。

準備ができたら苔庭を作っていきましょう。

苔庭の作り方の基本

  1. 苔を敷く場所を決めたら、そこを水はけのいい場所にします。
    水はけのいい砂利を5cmほど盛っていきます。
  2. 砂利を盛れたら1cmほどの隙間をあけながら、水に浸した苔を敷いていきます。
    丁寧に作業を行っていきましょう。苔と苔の間は砂利でしっかりと埋めます。
  3. 敷き終わったら苔の上にうっすらと砂利をかけましょう。
  4. そこまで作業が終わったら最後に水やりです。
    シャワー状に水が出るジョウロなどを使って苔にたっぷりと水を与えてあげます。この作業から約2ヶ月間ほどは週に3回程度の水やりを行ってください。

苔庭には完成となるような終着点はありませんので、満足するまでゆっくりと育てていきましょう。
焦りは禁物です。

苔庭の上手な作り方には苔選びがポイント

苔庭を上手に作るなら生やす苔の選定にもポイントがあります。

苔庭でどんな苔でも生やすことが出来るのかというとそうでもなく、ご自宅のお庭の環境に合うかどうかということも見なければなりません。

環境に応じて向き不向きがありますので、一度お庭にもともと生えている苔の種類などを見てどんな苔が繁殖するのに向いている環境なのか知る必要があります。

そしてとりあえず苔庭を作りたいという要望を叶えるなら、苔の品種は基本的に丈夫で管理しやすいものを手に入れるほうが苔庭造りは比較的うまくいくでしょう。

その大まかな見分け方として日当たりにより苔の種類をふたつに分けて考えてみましょう。

日当たりのいい場所には、そういった場所を好むスギゴケやスナゴケ、半日陰の場所にはそういった場所を好むホソバオキナゴケやアラハシラガゴケなどをレイアウトしていく、というようなイメージです。

そういった形で苔を育てやすい環境で育てていくのもうまく苔庭を作っていく上で大事なポイントです。

庭に植える苔について詳しく解説

それではさきほど名前の挙がった苔がどんな苔なのかということを解説します。
少しだけそれぞれの苔のことについて知っておくと、苔庭を作るときにも役立ちますよ。

苔庭に主に使われる苔の種類と特徴

  • スギゴケ
    日本庭園の代名詞のような苔で、苔といえばこんなものと誰しもが思い浮かべるような苔です。
    杉のような葉とはっきりとした茎がボリューム感たっぷりに生えることが特徴です。
    流通量も多くポピュラーなため手に入りやすいところも人気の理由です。
    午前中だけ陽の当たるような半日陰や、1日中陽のあたっている全日照地で育てられます。
    生育には少しコツがいりますので、いろいろと手をかけて可愛がりましょう。
  • スナゴケ
    全日照地でも耐えて生き延びるという強い性質を持つ苔です。
    繁殖力も高く簡単に増やせる種類なので初心者でも接しやすい苔です。
    星がひしめき合うような愛らしい見た目をしています。
  • ホソバオキナゴケ
    美しいグリーンが鮮やかなもふもふとした質感の苔です。
    京都の有名な寺院の庭などにも生えている重厚感ある苔です。

これらの苔の他にもいろいろな種類の苔があります。
苔は知らないうちに生えていることが多い半面、いざ育てようと思うと思ったようにいかないところも面白い植物です。

悪戦苦闘しつつも大事に可愛がりゆっくりと付き合っていくのがおすすめです。

苔庭の手入れについて

苔庭を作ったらもちろん手入れも必要です。
どんなときにどんな手入れをしたらいいかという基本的なことを紹介します。

苔庭の基本的なお手入れについて

  • 苔に水を与えすぎない
    苔への水の与え過ぎは致命傷になります。
    炎天下で水やりを行うと気温で水の蒸発が凄まじいため、苔が蒸されてしまったりやけどを起こすような状態を作ってしまいます。
    しっかりとした水分管理を行う必要があります。
  • 水分管理とそのタイミング
    水を与えすぎないことに繋がるポイントがこれです。
    自然の中では苔は朝露や夜露、そして空気中の湿度から水分補給をしています。
    そのため苔庭に水を与えるときには人工的に朝露や夜露のような状態を作って水分管理をします。
  • 太陽が隠れている時間に水やり
    人工的な朝露や夜露の状態を作るためには太陽が隠れている時間帯にそうした作業を行うことが大切です。

苔の手入れには主にこうした水分管理のことが多くあります。
湿気のある場所でないと苔は育っていけません。
日中、あまりに日差しが強い場合などは葉を小さく細めて身を守っているので、そうしたことをしていないタイミングに水分補給を出来る環境を作ってあげることが大切です。

害虫などからはもちろん守らなければなりませんが、まずは水分管理をきちっと行って庭に根付かせるのが一番の近道です。

できるだけ焦らずに苔のペースに合わせて、理想の苔庭に近づくように苔のお世話をしていきましょう。