庭のレイアウトを変えたい、リフォームするので今あるところから庭木を植え替えたいという場合もあるでしょう。
植え替えには適した時期があるのをご存知でしょうか。まずは常緑樹・落葉樹の植え替えの時期についてご紹介します。
では早速植え替えの方法や手順を確認していきましょう。
また植える場所にも注意しましょう。やはり日当たりの良い場所がおすすめですが他にも気を付けたいことがあります。
植え替えの時に注意したいポイントについても確認しておきましょう。
植え替えた後には支柱があると良いでしょう。支柱のたて方についての情報もお届けします。スムーズな植え替えと、その後も元気に育つことを願います。
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庭木の植え替えには適した時期がある
庭木の植え替えは、木の種類によっても適期が異なるので注意が必要です。
- 落葉樹
イチョウやウメ、サクラといった落葉樹はご存知の通り秋から冬にかけてすっかり葉を落とし、春がくるまで休眠します。この時期に植え替えを行うと根にも負担がかからないとされています。ウメやサクラのように春の早い時期から花を咲かせる木では、冬でも早めに植え替えを行うようにしましょう。 - 常緑樹
ツツジやツバキ、シャクナゲといった常緑樹。こちらは落葉樹とは逆に、夏の高温乾燥によって根の成長が押さえられてしまいます。
湿度のある梅雨時期の植え替えが良いとされ、早く根が定着します。
植え替え後に定着がうまく行かず、木が弱ったと感じた場合は市販の活力剤を与えて様子をみましょう。
庭木の植え替えの方法を確認しよう
庭木の植え替えは、木にしてみると一大事。木は根から水分を吸い上げ、枝や葉から次々蒸散しています。
木を土から掘り出すと根は水を吸い上げられず、その間も水分は失われていくのです。ですから、掘り出した木は速やかに移植する場所に植え付ける方法を見ていきましょう。
- 抜いた庭木の根から3分の1程度土を落とす。全ては落とさないのがコツ
- 長く伸びた根は切り落とし、均等な長さに切りそろえる
- 新しく掘った穴に移動し、土をかけて根を埋める。強く押し付けずに土を「被せる」イメージです。穴と根の間など隙間に土を入れていきましょう。
木の状態によっては支柱が必要になる場合もあります。植え替えた直後には、できるだけたっぷりの水を与えてあげましょう。
掘り出された庭木にとって乾燥は敵です。植え替え作業は手早く行って下さい。
庭木の植え替え方法を確認したら植える場所も考えよう
せっかく植え替えたのに場所が悪くてすぐに枯れてしまった…ということがないよう、新たに植える場所は、よく考えて決めましょう。
場所選びで重要なポイントは2つ。「日当たりの良さ」と「水はけの良さ」です。
庭木の植え替えを行うなら日当たりの良い場所に
光合成を行う植物にとって太陽は命の糧、「日当たりが良い場所」に植えるのは至極当然です。
ただし、木によってはあまり強すぎる直射日光が苦手な「半陰樹」の場合もあります。
ご存知の通り、太陽が差し込む角度や位置は季節に寄って変わりますので、真夏の暑い時期には直射日光が避けられることを考える必要がある木もあることを覚えておいてください。
水はけの良い場所に植え替えをしましょう
地上からではわかりにくいかもしれませんが、地中の岩盤などによって水はけの悪い場所があります。
水が必要な樹木ですが、あり過ぎると根が傷んだり枯れてしまうので水はけの良い場所を選ぶ必要があります。
植え替えの時に注意したいことと難しい場合について
植え替えするために一度抜いた樹木は根を切り添えます。これにより水を吸い上げる力が弱まるため、水分の蒸散が抑えられるよう予め剪定して枝や葉を落とす必要があります。
剪定で葉や枝を落としすぎると、光合成ができなくなってしまい木が弱ってしまうため注意しなくてはなりません。
植え替えまで時間がある場合や、そのまま移植するのが難しい場合には「根回し」を行って植え替えに備えます。
植え替え予定の3~6ヶ月前に木の根元に伸びた側根を切っていきます。
こうすることで数ヶ月後にはそこから更に根が増えて、植え替えた時に水を吸い上げる力を強めることになります。
木が小さければ木の周辺の地面にスコップを挿し込む程度でいいでしょう。
植え替えした庭木の支柱の方法
植え替え直後の庭木は根が張っておらず、一見しっかり立っているようでも不安定な状態です。
しっかり根を張って立てるようになるまでは、支柱を立てて木を支える必要があります。
- 人の背丈ほどの小さい庭木を支える方法
あまり大きくない木であれば1本の支柱でも十分支えることができます。「脇差し」という手法で、木が杖を持ったように中程から斜めにした棒にしっかりとくくりつけます。 - 大きめの庭木を支える方法
木の高さの3分の2あたりに3本の支柱をくくりつける「三本支柱(八ツ掛支柱)」や、鳥居のように木を挟むように立てた支柱に横木を渡してくくりつける「鳥居形支柱(1本柱)」などの手法があります。
どちらの場合も、しっかり固定しつつもきつく縛りすぎないよう注意します。あまりきつく固定すると、幹が発達できなくなるのです。
ですから、あまり長期に支柱をつけっぱなしにするのもいけません。
根が張って木がしっかり立てるようになったら、速やかに支柱は取り外しましょう。
少々大仕事にはなりますが、個人でも庭木の植え替えは十分可能です。
愛着がある木がこれからも元気に成長できるように、植え替えの場所を選びきちんと準備して行って下さい。
難しいと感じたら、プロの造園業者に問い合わせてみてもいいでしょう。必要な下調べは十分にしてから作業を始めてください。